【書評】『世界のエリートが学んでいるMBA必読書50冊を1冊にまとめてみた(永井孝尚)』の感想・レビュー
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MBA必読書50冊の内容が網羅的に理解できる1冊

「経営戦略やマーケティング理論は学ばなくてはと思っていても専門書を読み込む時間がない」

「知りたいのは理論より『仕事にどう役立つのか?』だ」

といった忙しいビジネスパーソンのために、MBAで学ぶ理論、さらに仕事に役立てる実践方法を「セブンイレブンの戦略」「Amazonはなぜ実店舗を作ったのか」といったビジネス実例を紹介しながらわかりやすく解説。

『競争の戦略』『ビジョナリー・カンパニー』『ブルー・オーシャン戦略』『影響力の武器』といった定番から、『イノベーションのジレンマ』『リーン・スタートアップ』といった新テーマ、『ティール組織』『予想どおりに不合理』といった最新セオリーまで網羅。

ビジネスマン必読の50冊のエッセンスが1冊で学べる!

現場で駆け回る敏腕ビジネスマンの我々にとっては、読書でのインプットは必要と思っていてもなかなか取り組むことができないことの一つです。特に、経営戦略やマーケティング理論といった、実務に生きるノウハウを獲得するための理論習得は、多くのビジネスマンに強い関心がある分野でありながらも、実態は現場でのKKD「勘・経験・度胸」で乗り切っているケースも多くあります。

しかし、現代社会で戦うビジネスマンにとって、化石時代ともいえるような営業活動を繰り広げることが得策ではないことはみなさまが理解するところです。

本著は、そんな多忙なビジネスマンが、ビジネスの「セオリー」を学ぶために、世界のエリート学んでいるMBA必読書50冊を1冊にまとめたもの。1冊=5分程度で書かれているため、読み進めるのも簡単で、広告の文句通りまさに「読む」だけで差がつく 一冊に仕上がっています。

「MBA必読書」をオススメする人

「世界のエリートが学んでいるMBA必読書50冊を1冊にまとめてみた」は、こんな悩みを抱えた人たちにオススメの一冊です。

  • MBAには関心があるが取得するのは大変だ
  • 仕事で使える理論を体系的に学びたい
  • ビジネス関連でオススメの本が知りたい
  • 「経営戦略」「マーケティング」「起業」「リーダーシップ」といったキーワードにまつわる本が読みたい
  • 本は読みたいが時間がない
  • 次に読む一冊を探している

こうした方々にまさしくドンピシャ。全ビジネスマン必読の一冊に仕上がっています。

この本を読み、さらに興味が湧いた一冊は原本を手に取り、学びを深めていくことをオススメします。この本を読めば、経営理論は仕事にも役に立つことが実感として体感できることでしょう。

世界のエリートが学んでいるMBA必読書50冊を1冊にまとめてみた:目次

  • 第1章 「戦略」
  • 第2章 「顧客」と「イノベーション」
  • 第3章 「新規事業」と「起業」
  • 第4章 「マーケティング」
  • 第5章 「リーダーシップ」と「組織マネジメント」
  • 第6章 「人」

目次にある通り、MBAにまつわる書籍を6つの章立てにして分類しています。

自分が気になる項目のみを立ち読みで読み流すだけでも、多くの素晴らしい著書に出会うことができるため、まず手に取ってもらうことをお勧めします。

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「世界のエリートが学んでいるMBA必読書50冊を1冊にまとめてみた」著者:永井孝尚氏

 

マーケティング戦略コンサルタント。
ウォンツアンドバリュー 株式会社 代表。

1984年に慶應義塾大学工学部・計測工学科を卒業。
同年、日本アイ・ビー・エム株式会社に入社。
1991年、IBM大和研究所の製品プランナー、製品開発マネージャー。
1998年、戦略マーケティングマネージャー。CRMソリューション、ソフトウェア事業部などの事業戦略と実施を担当。
2012年、ソフトウェア事業部の人材育成部長。人材育成戦略立案と実施を担当。
2013年6月、日本アイ・ビー・エムを退社。
同年7月、ウォンツアンドバリューの代表に就任。

専門用語を使わずにわかりやすい言葉でマーケティングを伝えるプロとして、幅広い企業や団体を対象に講演やワークショップ研修を実施。さらに書籍・雑誌の執筆、メディア出演などで、より多くの人たちにマーケティングの面白さを伝えて続 けている。

主な著書に、シリーズ60万部の「100円のコーラを1000円で売る方法」(KADOKAWA)、10万部の「これ、いったいどうやったら売れるんですか?」(SB新書)などがある。

名著「100円のコーラを1000円で売る方法」の著者であり、マーケティング戦略コンサルタントという肩書を持つ永井孝尚氏(@takahisanagai

が書かれた本著。マーケティングの専門家である永井孝尚氏の語り口調で切り取られた50冊の名著がより具体的にイメージされ、「この本を読んでみたい」と思わせる内容となっています。

経営理論は「読み書き算盤」であり、仕事の基本スキルだ

現場の経験も大切だが、セオリーをキチンと理解することも同じくらい大切なのだ。

多くの日本人は自らの勉強不足を認識せず、真面目にハードワークをしている。

スポーツの世界ではすでに過度な精神論や根性論は見直され、セオリーも重視されている。1970年代の中学や高校の運動部は、生徒にウサギ跳びをさせたり、「水を飲まずに頑張れ」と言い続けたりした。今は医学的な観点で、ウサギ跳びは下半身を痛めるだけとわかって禁止されているし、スポーツ時のマメな給水も奨励されている。

セオリーを無視し、現場の経験と精神論を過度に重視する今の日本企業は、「ウサギ跳びで勝てる」と考えていた1970年代の運動部と同じである。

本著で語られることは全てこの一節に集約されてます。

MBAのみでビジネスの成功はありえませんが、現場力だけでビジネスが回っているわけでもありません。そこにはセオリーと呼ばれる理論が存在しています。多くの現場で働くビジネスマンは、これらを肌感でマスターしているのですが、それを体系的にまとめあげたものが、本著に出てくる著書の数々で説明されています。

現場力はすでに超人の域に達している多くのビジネスマンにとっても、それらを体系的に学びなおし、ノウハウとして共有することで、チームに還元することができるというマネジメント能力の向上にも役立つと思われます。

自分がなぜ成功/失敗しているのか、を言語化することで、一般化/汎用化 と呼ばれるポータブルスキルの向上にもつながるはずです。本著「世界のエリートが学んでいるMBA必読書50冊を1冊にまとめてみた」を読むことで、ビジネスの基本スキルを表層的にでも学ぶことができ、円滑に仕事をするための潤滑剤として有意義な学びを得ることができます。

学習意欲、成長意欲盛んなビジネスマンにとっての秀逸なブックガイド

本記事では各書籍の詳細な紹介は避けましたが、どんな業種業態で働いている人にとっても、必ず学びがある内容が網羅されれており、ブックガイドとして秀逸な内容となっています。本書を読むだけでも一定のエッセンスが吸収できます。

しかし、できることならば実際に各著書を手に取り、学びを深めていただくことをそ勧めします。

これまでに触れることのなかった、世にある素晴らしい著者に50冊も巡り合うことのできるブックガイドとして、多くのビジネスマンにオススメの一冊となっています。

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