『モテる読書術』(長倉 顕太)の感想 ビジネスマンが読んでレビュー【書評】
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モテる読書術とは?

刺激的なタイトルの本著。ショッキングピンクの装丁も相まってなかなかチャラい仕上がりになっていますが、中身については、読書術と自己啓発が入り混じった感じの内容でした。

全体を通しての感想は、「トガったこと言う人だな」という印象でした。

「モテる読書術」著者:長倉 顕太

フリーパブリッシャー

マーケティングコンサルタント。

ベストセラー作家から上場企業まで手がける。著者に『親は100%間違っている』(光文社)、『超一流の二流をめざせ!』(サンマーク出版)など多数。

1973年東京生まれ、学習院大学卒。28歳のときに出版社に拾われ、編集者としてベストセラーを連発。その後、10年間で手がけた書籍は1000万部以上に。現在は独立し、サンフランシスコと東京を拠点に、コンテンツ(書籍、電子書籍、オウンドメディア)のプロデュースおよび、これらを活用したマーケティングを個人や企業にコンサルティングのほか、教育事業(若者コミュニティ運営、インターナショナルスクール事業、人財育成会社経営)に携わる。

引用:プロフィール | KENTA NAGAKURA

編集者としてベストセラーを連発してきたフリーパブリッシャー。

本著にある通り、自分で検索もしてみました。多くの著書を出したり、YouTubeでの講演、オンラインサロンなど精力的に活動されている方です。

評判も両極端だなと言う印象を感じる記事がちらほらあり、実際の所がどうなのかはわかりませんが、ヤマシタは著書を読んだ率直な感想を綴ります。

モテるためにどの本を読めばいいのかは書いてない!

最初から読んできてくれたアナタは、こう思っているんじゃないだろうか?

「ところで、どの本を読めばいいの?」

って質問じゃないだろうか。実は私としては、本書の中になんとなく書いたつもりではあるのだが、読み取れてないかもしれない。ただ、私が言いたいのは、

「答えを教えるつもりはない」

ってことだ。

(引用:あとがき より)

どの本を読めば良いのか、という問いに対して本著は答えを用意してくれません。読み進めていけばわかることですが、人生における「答え探し」というものに意味はなく、選択肢を自らによって正解にしていくしかないためです。

現代日本社会においては、昔からの学校教育の賜物で、「正しい答え」を求めることこそ正義、と言う風潮とこうした思考そのものを、我々は小さな頃から培ってきました。

その弊害として、必ず正解を導き出さないと気が済まない、という感覚に陥っているのです。

ここは強く共感するポイントでした。「ビジネスマンにとって有益な情報を」がテーマの本ブログにおいても、ビジネス上でぶち当たる壁に対して、何かしらの答えを用意していくつもりですが、最終的には「自らの意思決定を正しくする」ということは全ビジネスマンが自ら行う必要があるからです。

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本を読んだだけではモテるようにはならない!

本著で読書術と銘打ってはいますが、実際は生き方について綴られている本です。本だけで賢くなり、頭でっかちになってしまっている人を「ブックスマート」といいます。(別の側面もありますが本著での取り上げ方に添います)

本著ではブックスマートではなく、「ストリートスマート」になれと推奨しています。現実世界において成功を得るためには、「行動」しなければ意味がないということです。

「すべてのオファーにイエス」とか、「ファッションを変えろ!」とか「会社を辞めろ!」とか過激なことも書かれてはいますが、本著を読んで結局ふーん、となってしまうだけでは何も変わりません。具体的な行動に昇華させることができて初めて読書術として完成します。

そして、具体的な行動の仕方についてはここでは表面的ですが書かれていますので、参考にして一つずつでも試していきましょう。

抽象度を高めることが人生戦略を考える上で重要

抽象度が高ければ高くなるほど視点があがることになる。
自分自身をどれだけ俯瞰して見ることができるか、自分の人生をどれだけ高い視点で見ることができるかは、人生戦略を考える上でとても重要になってくる。

SHOWROOM社長前田裕二さんの「メモの魔力」にも書いてあった、抽象度を高めていくというもの考え方については、長倉さんも同様に書かれていました。

長倉さんは「オリジナルに近づけ」という表現で、例えば好きなミュージシャンであれば、そのミュージシャンが影響を受けたミュージシャンのことを調べると言った具合です。

表面的な見えている事実だけではなく、そこから何が言えるのか、そのオリジナリティはどこにあるのか、と言った視点を持ち、物事を見つめることによって、より視点の高い位置で戦略設計などが可能になります。

ヤマシタの好きな前田裕二さんとも思考が似ている点もあり共感を強く感じるフレーズでした。

「モテる読書術」まとめ:読書術というスキルではなく「生き方」を教えてくれる本

全体的に、自己啓発的な側面も強く、「読書術」というテクニック的なものを期待している読者に対しては面食らう部分もあると思います。

しかし、本著では、現代社会での生き方そのものに対して警鐘を鳴らし、金も仕事も人にもモテるための考え方の基礎が描かれています。

使い古された考え方である一方で、特に若い人に対してはウケもよく、全体を通して歯切れのいい物言いで書かれているのでインパクトもあり記憶に残ると思います。

タイトル通り、モテたい人、出世したい人、ビジネスにおける成功を掴みたい人、などにとっては非常に有益な著書です。

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