幻冬舎の敏腕編集マン箕輪厚介『死ぬこと以外かすり傷』 ビジネスマンに熱狂を届ける書評
スポンサーリンク

死ぬカスは、現代社会でモンモンとしている人にオススメ

死ぬこと以外かすり傷(死ぬカス)は、幻冬舎の編集者、箕輪 厚介さんの著書。この本では、現代社会で言われている常識を疑い、自分のやりたいように生きることの重要性が語られています。

日々の仕事に生きる中で、ヤル気が出ない、なんだかマンネリしている、刺激がない、といったモヤモヤした気持ちで働いているビジネスマンにとっては、背中を押してくれる本になっています。

同じくビジネスマンであるヤマシタが本著を読んだ感想をまとめます。

「死ぬこと以外かすり傷」著者:箕輪 厚介さん

箕輪 厚介(みのわ こうすけ、1985年8月28日 - )は、日本の編集者、実業家。早稲田大学第一文学部卒業。株式会社幻冬舎所属。 株式会社エクソダス取締役。CAMPFIRE community チェアマン。堀江貴文イノベーション大学校で特任教授。『ネオヒルズジャパン』与沢翼 創刊 NewsPicks Book創刊。 自身のオンラインサロン「箕輪編集室」を主宰。合同会社波の上商店を設立。

引用:Wikipedia

時代の最前線を生きる、売れっ子編集者箕輪厚介さん。ぶっ飛んだ経験を通じて、ぶっ飛んだ思考を持ちながら、若者を中心に今最も支持されている人物。『たった一人の熱狂』(見城徹)、『多動力』(堀江貴文)、『人生の勝算』(前田裕二)、『お金2.0 新しい経済のルールと生き方』(佐藤航陽)などなど、数多くのスマッシュヒットを飛ばし、時代に支持される本を数々手掛けてきた方です。

そんな箕輪さんの思考の一部を垣間見ることができる本著。刺激を受けたいくつかのフレーズをご紹介。

言ってはいけないことを言ってしまえ

自分の頭で考えた結果「ナンセンス」と思ったことは、相手がだれであろうが声を上げなくてはいけない。「これって、ぶっちゃけ意味なくない?」「そのロジックはおかしいよね」と言えず沈黙した瞬間、敗北が始まる。社畜化への一本道を転がり落ちる。

本当のコト、自分が信じて疑わないことを主張することは、現代社会では難しいと感じることが多々あります。

しかし、終身雇用制の崩壊、ビジネスの変化スピードの上昇に伴い、新しい価値観が正しい場合というのは往々にして存在しえます。脱社畜、という言葉が叫ばれ始めて久しいですが、大きな組織に属している中で、個性を失い、自らの思考を止めてしまうことは簡単なことかもしれません。しかし、上から言われることをそのまま遂行するだけの歯車で果たしてその人生は楽しく豊かなものになるのでしょうか。

言ってはいけないことを言ってしまうことで社内でポジティブに着目されることもあれば、そのアイデアによって業績が大きく成長することもあるでしょう。自分の考えが完璧だとまでは思わなくてもいいかもしれませんが、少なくとも自分の信念を曲げてまで沈黙する必要はないのでしょうか。

言ってはいけないことを言うというのは、現代社会においては非常に難易度の高いことです。簡単ではありませんが、自分の個性を殺しながら生きていくことのリスクを認識しながら生きる事とは別物です。

この本を読んで、ナンセンスな事を続けるかどうかはあなた次第です。

スポンサーリンク

誰も行かない未開を行け

ぼくが入社したことで決定的に変わる何かをしなければ、僕の存在価値はない。

箕輪 厚介さんが幻冬舎に入社した頃には、それまで分限と芸能のジャンルでブランドを築き上げていたが、ビジネス書はあまり強くなかったそう。そんな中で、経済ニュースアプリNewsPicksと協定を結び、NewsPicks Bookという新レーベルを立ち上げたのだと。

元から箕輪さんが幻冬舎にいたころから自分で活躍できる土壌があったわけではなく、自らその土壌を切り開いてきたのです。「自分にしかできない仕事とは何か」を朝から晩まで考えていた箕輪さんは、半端な結果を出したところで意味はないという考えを持っていました。

結果だけを見て、「あいつは恵まれている」というのは簡単ですが、その裏には、地道な努力があるものです。結果が出るまでは誰も見ていてはくれません。そして、結果が出ても、運が良かっただけといわれる。しかし、それは言わせておけと箕輪さんは言っています。そんな中で成功している人は甘い蜜を吸っているものであると。

私達はどうしても「そこそこ」な成果を求めがちです。それではズバ抜けることはできません。誰も行かない未開を行く、このリスクをとることで得られる景色があることを知り、それを目指そうという姿勢にしてくれる前向きな章がここにはあります。

風呂敷を広げる

「風呂敷広げ人」は何もしない。周りをワクワクさせ、巻き込むことができればいい。だから夢が大きいバカがいい。

イノベーションの最前線には、「風呂敷広げ人」と「風呂敷畳み人」がいるといいます。
風呂敷広げ人とは、祭りの最前線でテンション高く盛り上げる人。
風呂敷畳み人とは、その祭りをしっかりと計画通り遂行していく人のことです

ビジネスの現場においても、理念を語る人は、大きな理想を語り、そこに現実とのギャップを知りながら実現していく人がいて初めて前に進めることができます。

起業家や経営者といった類の人たちは、大きな理想を掲げながら人々を巻き込んでいきます。

そして、そんな経営者、実業家たちは、人を動かしながら生業を行います。自らがプログラミングができなくても、周りの人は助けてくれます。

周りが、その人の広げた風呂敷に対してワクワクして、こいつの夢に乗っかりたいと思うかどうかが重要。現代社会では、お金だけでは人は動きません。心から、この人の志に付き合いたいと思えるかどうか、またそう思わせられるだけの風呂敷を広げられるかどうかが、イノベーションが生まれるかどうかにかかっています。

スピード スピード スピード!

「スピードは熱を生み、量は質を生む」尊敬する週刊文春編集長・新谷学の言葉だ。

時間をかければそれだけでいいものが生まれるということはない。よく言いますよね、まずは終わらせることが重要だと。時間がない中での集中力というモノは、追いつめられるたときに最大化される。言い方を変えると、追いつめられないと人は集中力が最大化できないのです。

そのためには、圧倒的なスピード感が重要になります。納期が潤沢に残されていても、クオリティが高まることはありません。また、当然だと思っている納期の感覚をもっとは辞めていきましょう。本当にその会議は1時間必要なのか、余計な時候の挨拶をメールに入れていないか、レスをするのに余計な挨拶は不要、スタンプ一つで返事はできるといった効率化を図らなければ、世の中の変化スピードについて行く事すらできません。

制約がある中では、その制約の中でできる限りのパフォーマンスを発揮させる必要があります。そんな中で初めてイノベーションは生まれます。この制約の中でこれまでと同じやり方を続けていてもそもそも終わらせることすらできない。ダラダラと心地の良いスピードで仕事をしない。もっと早く、一秒でも早くなるように。

「死ぬこと以外かすり傷」まとめ:熱狂の先にあるものは

箕輪 厚介という人が、どんな思考で様々な企画を立ち上げているのか、その一端を見ることができるのがこの死ぬカスです。ぶっ飛んだ人だ、ということはよくわかったのですが、単にぶっ飛んでいるだけではなく、地に足を付けながらぶっ飛んでいるというところがすごい。

ホリエモンの「多動力」を読んだ人はわかると思いますが、「仕事辞めたりましたわ!」といえることは素晴らしいですが、そんな中でも自分の軸を持っているかどうか、自分の名前で仕事ができるかどうか、数字から逃げるなといった言葉など、現実的にビジネスの現場でも成果を残すことがいかに重要かといった視点を全く抜いていません。

現実と理想の間で、自らの信念に正直に走り抜けている若者の鏡である箕輪 厚介さん。今後も目が離せません。

スポンサーリンク

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事