【書評】『究極の男磨き道 ナンパ (零時レイ)』の感想 ビジネスの成功に役立つ本
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男磨きと道とは何か

『究極の男磨き道 ナンパ』という本をご存知でしょうか。Amazonでのレビュー数、評価が格段に高いこの本のタイトルから察するに、ナンパのノウハウ本という予想があると思いますが、侮るなかれ。いわゆるモテ本の類の中でも、ストーリーが明確に存在しており、成功に至るまでの数々の失敗や、心の葛藤がリアルに描かれています。著者の「零時レイ」さんは一般人で、現在はナンパ塾などを開きながら、そのナンパスキルをもって社長業までこなしているというスゴイ人。

しかし、そんな零時レイさんも、かつてはナンパ初心者であり、そもそもなぜナンパという道に足を踏み入れたのか。始めてからの失敗談やそこからの成功までの軌跡などが物語風に書かれています。物語風ではありますが、零時レイさんが書かれている通り、本著はノンフィクションをベースに書かれた本です。だからこそ内容がとてもリアルに描かれています。

そして、この本の中では、多くのビジネスマンが琴線に触れるような内容が書かれており、ナンパ本と侮るなかれ、とても有意義な内容を読み解くことができます。

加えて、好感が持てるのが、ナンパを単なる遊びとしてとらえるのではなく、自己啓発やトークスキルの向上などタイトル通り「男磨き」のためのツールとしてとらえているところ。だからこそ、多くの男性から指示されている一冊になっているのだとわかります。

究極の男磨き道 ナンパ 著者:零時レイ

 

零時レイ
慶應大学卒。同大学院政策メディア研究所研究生を経て、渡仏。パリ大学修士準備コース中退。3年を経て帰国後、5年間ひきこもる。人格崩壊の危機を感じていた2011年、33歳にして初めてナンパと出会い衝撃を受ける。ベテランすご腕ナンパ師20人から教えを受け、彼らの技をNLP理論を元に分析・分解しつつ、習得に励む。2014年5月、「ナンパ師は最強すぎて死なない」ことを実証するため、会社を辞職。2015年1月、ナンパした女のツテで某食品会社下請けの代表に就任。さらなる高みを目指して全力で仕事をサボり、すご腕の技を一般人も学習可能な形に落とし込んだ「NLPナンパ師トレーニングプログラム」を開発。2015年5月より、NLPナンパ研究所「スパルタ部」を発足。現在、ナンパ先進国日本から、世界最高水準のナンパ技術を確立し、世界に向けて発信するべく奮戦中。

究極の男磨き道 ナンパ :目次

PART I コミュ障克服トレーニング

1 コミュ障克服トレーニングのはじまり

2 刑務所トレーニングやってみた

3 本屋の神託

4 なんか吹っ切れる

 

PART II ナンパの世界

5 「ナンパすりゃあいいじゃん」

6 ナンパの世界

7 ナンパ師との初合流

8 オレもやってみる

9 ナンパ師N田のダークサイド

10 初めての成功

11 コミュ障ナンパ師の強みと弱み

 

PART III 初期集中特訓

12 ナンパサークルに入る

13 仲間の効用と弊害

14 特訓開始

15 家庭持ちナンパ師タケさんの神託

16 タケさんのナンパとオレ

17 合流効果とロシア人留学生

18 小娘に死ぬほど舐められる

19 30日特訓の成果

 

PART IV アポの特訓

20 準即日帰りコースの深い意味

21 パーティでアポを入れまくる

22 いきなりの大失敗

23 失敗から学びまくる

24 苦戦に次ぐ苦戦

25 不器用であることが相手を傷つける

 

PART V しょせんは初級ナンパ師

26 初合コンでぶちギレる

27 ミラクル発生

28 ミラクルはミラクルでしかない

29 チャラ男キャラの練習

30 セレブパーティ

31 女優 VS 初級ナンパ師のオレ

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数々の失敗から学ぶべきこと

本著では、零時レイさんの数々の失敗の現場が描かれています。しかも、その描き方は、心理描写や具体的なシーンなどがとても生々しく描かれており、読んだものを実際にドラマを見ているかのような気分にさせます。

ナンパは簡単ではない、という印象を受けることもありますが、実際にナンパにチャレンジしている人が読めば、自分のそんなときがあった、という自覚を覚えるほどリアルなものです。

こうした失敗をいかにして乗り越えてきたのか、ここにはビジネスマンでも参考になるような、失敗から学ぶ成功哲学の本質が書かれています。多くのビジネス書では、成功ストーリーが華々しく描かれます。しかし、この本では本当に最後まで、自分のダメなシーンをいくつも切り取って描写されており、華々しい成功ストーリーは一部に限られています。

だからこそ、自分が同じ失敗をしないように、こういう時にはこうふるまうのだ、という具体的な失敗例をいくつも書く事で、読者に対してノウハウの提供をしてくれているのです。

小さな成功体験が人を成長させる

零時レイさんは、人生の中でかなり落ちこぼれた時代を経験します。そんな中だと、通常のコミュニケーションもなかなか取れず、外で「今日はいい天気ですね」というような挨拶すらもできない状況に陥ります。

他人のせいにせず、自らのイケてない現実にしっかりと向き合い、自分を追い込み、少しずつ声がかけられるようになっていきます。そこで「俺でも挨拶ができるんだ」という小さな成功体験を積み上げます。この「成功体験」こそが、人を成長させ、モチベーションを上げてくれる大切な要因です。

いきなり大きな成功を掴むことは難しい。ナンパを初めて3日で超絶美人のナンパに成功するかといえばそれはなかなか厳しいことでしょう。そこに至るためには多くのステップがあり、その一番初めの、挨拶といった部分を、こうした成功体験を経て、自ら「できる」という自信に変えていくのです。

ビジネスシーンであっても同様に、営業職の受注に至るまでのプロセスの中で、まずは電話をかける、といったステップでも小さな成功体験を刻み、それを覚えておくことで、次なるステップにつなげることができ、モチベーションもキープすることが可能になります。他責にすることなく、自分が置かれている状況を適切に把握しながら、まずは一歩ずつ自分ができることに挑戦していき、小さな成功体験を積み上げていくことが重要です。

ナンパといえど成功していくための明確なメカニズムがある

ナンパを成功させていくための具体的な手段や行動が数多く描かれている本著。ナンパのノウハウ本としてのクオリティもさることながら、内容がノンフィクションであるために、女性からの断られ方などもとてもリアルに描かれています。それはそれは傷つくシーンが満載ではありますが、逆にそういう反応をもらったときの対処法などについても「こうすればよかった」という風に振り返りが書かれているためにとても有意義な内容になっています。

また、ナンパ本としての見方以外にも、失敗をしたときに次にどういったアクションを取るべきか、どういう心理状態に持っていくべきか、という考え方の参考書でもあります。ビジネスマンにとっても多く共感できることが書かれており、どうしても失敗したときに他責にしてしまうことも多い中、零時レイさんがいかにしてそのメンタルを乗り切ってきたか、といった点は参考にすべきです。

ナンパ本と侮るなかれ。ビジネスマンにとっても必読の一冊に仕上がっています。

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